THE CRIBS / IN THE BELLY OF THE BRAZEN BULL

In the Belly of the Brazen Bull

In the Belly of the Brazen Bull

 ジョニー・マーが抜けて再び三人組になったクリブスの新作です。前作のUK独特の叙情的な曲作りからはシフトチェンジしたようで、なんとデイブ・フリッドマンをプロデューサーに迎え、かなり感情が爆発した熱いアルバムになってます。これは前作よりも断然に好きですねー。やっぱり彼らはこうでなくちゃと思わせてくれます。
 『MEN'S NEEDS,WOMEN'S NEEDS,WHATEVER』を買ったときに、「クリブスがいればもうウィーザーがいなくても大丈夫」的なことをこの日記で書いたんですけど、あのアルバムが『Weezer』(1st)なら、このアルバムはさしずめ『Pinkerton』というところですかね。サウンドの強弱とリズムの緩急を巧みに使い分けたアルバムで、メロディにも深みが出てきて、これはジョニー・マーと作った前作を自分たちで上手く消化したんだと解釈します。『Pinkerton』派の人にはこのアルバムをオススメします。
 ちなみに、7曲目「Chi-Town」の一曲だけスティーヴ・アルビニが手掛けてるんですけど、この曲だけはやたらキャッチーで完全に浮いてるのが残念なところです。今のところ1、2、3、4、6、8が好き。彼ら自身がプロデュースした11〜14も組曲風になってて、アルバムを壮大に締めくくってていい感じだと思います。これは会心の作品ですよ。