BEASTIE BOYS/撮られっぱなし天国

ビースティ・ボーイズ 撮られっぱなし天国 スペシャル・エディション [DVD]
レンタルで見えるとは思ってなかったんで、発見した時は喜んでさっそく借りてきました。去年、劇場でも公開されたBEASTIE BOYSのライブ盤です。けっこう話題になってたんで知ってる人も多いでしょうけど、コンセプトとしてはライブを50人のファンや関係者に撮ってもらって、それを編集して作った作品というものです。ただ、そこはやはり彼らのことなんで、映像をそのまま使うんじゃなくて、途中からは特殊効果を使ったり、アングルを目まぐるしく切り替えるなどして、かなりの凝った内容になってます。
最初見始めたときは、確かに素人の撮った映像なんで手振れとかヒドイし、次々とアングルが変わるんで見てて疲れるなーと思ってたんですが、見てると段々慣れてきて楽しめましたね。臨場感がかなりあってテンションが上がるし、特殊効果もかっこいいです。
ライブの内容は、正直言うと最新作が個人的にイマイチだったし、彼らのピークももう終わっちゃったのかなーなんてナメタ予想をしてたんですが、全然そんなこと無くて、バリバリ現役感があってかっこ良かったです。1stの曲も何曲かしててやっぱり盛り上がるし、「Shake Your Rump」とか「So What'cha Want」とか「Intergalactic」とかって挙げだしたらキリが無いんですけど、とにかくどの曲もかっこいいっす。テンションが上がりました。MCAが最近元気無いなーって思ってたんですけど、このライブではけっこう声も出てるし、相変わらずアドロックもかっこいいすね。ライブってことでミックス・マスター・マイクも曲中で違うネタをけっこう使ってるんで聴いてて新鮮だし、途中の生演奏のところもいい感じでした。ちなみに、マニー・マークも「Sabotage」では大暴れしてます。とにかくライブがほんとに楽しそうで、一回生で見てみたい感が強くなりましたね。
それと、今回のDVDもコメンタリーで3人が映像を見ながら話してるんですけど、やはりアドロックが面白いですねー。雰囲気と言うか。逆にマイクDはそんなに面白くなくて、ユーモアとか他の二人と微妙にずれてるのが可笑しかったです。MCAとアドロックは話が続くんですけど、マイクDが何か喋ったら後が続かないってのがよくありました。
結論としては、結局はビースティーズってのはアドロックとMCAでもってるってのがよく分かる内容になってると思います。音楽的にはアドロックが主導してるようだし、MCAは今回このDVDの監督をしてるようでかなり専門的な内容も語ってたし、ユーモアもこの二人が主導してる印象ですね。個人的にはやっぱりアドロックが好きです。マイクDは何と言うか、象徴って感じなんでしょうかね。
あと、けっこう有名人が出てるんでそれも意外で面白かったです。ライブの方ではベン・スティラーがノリノリのところを何回か撮られてて、最後にはコメントもしてるし、特典映像の方ではSLIPKNOTやSOADとのおふざけの映像が入ってたりして意外でびっくりしました。こういう交流もあるんですねー。
ちなみに、彼らのPVには傑作が多いんで、ベストのDVD(『DVDアンソロジー』)もオススメです。その中から最高にアホっぽい「Body Movin'」と最高にカッコいい「Shadrach」を。


「Body Movin'」


「Shadrach」