STOP MAKING SENSE

ストップ・メイキング・センス [DVD]
TALKING HEADSのライブの模様を収めた作品。CDでは聴いたことがあったんですが、こうやって初めて映像として見ると、視覚的な工夫が多くてすごいなーと思いました。名作と呼ばれるだけあって、確かにすげー良かったです。
最初にデヴィッド・バーンが一人で現れて、ラジカセのドラムマシーンとアコースティックギターで「Psycho Killer」を始めてから、次の曲ではベースが、次にドラムが、ギターが、キーボードがって感じで次々と大所帯になっていく演出は面白いですねー。黒子*1が機材を運び込む様子まで、そのショーとして見せてしまうってのは斬新だと思います。「Burning Down The House」*2あたりからはリズミカルな曲が中心になって、リズム隊を中心に演奏にも凄みが出てきます。動きも面白くて、エンターテイメントとしても気を使ってるし、照明の使い方や背景の変化でアートとしても成り立ってると思います。このあたりのバランス感は見事ですね。撮影も三回に分けてカメラが映らないようにしたり、それぞれの曲での見せ方(位置関係や照明など)をこと細かく決めてたり*3と、かなり演出に凝ってるなーと思いました。
それと、今現在のバンドたちへの影響ってのがすごい大きいんだなーというのを強く感じました。RAPTUREや!!!、フランツ*4に至るまで、まさに今のモードにジャストなアーティストたちが大きく影響を受けてる気がします。*5それほどに個性的で、特異性のあるアーティストだったんだと思いますね。
個人的に好きな「This Must Be The Place(Naive Melody)」を。いい曲です。

*1:日本の歌舞伎からヒントを得たとのこと。

*2:そう言えばTIGAのアルバムでカバーが収録されてましたね。原曲は聴いたこと無い曲だと思ってたんですが、実際は聴いたことがあったようです。

*3:特典映像より

*4:ボーカルの人がやや雰囲気が似てませんかね。

*5:CYHSYも1stアルバムでは彼らの影響がけっこうあるのかと思いましたけど、2ndを聴くかぎりではそれほどでも無いようですねー。単に声とか曲調によるものでしょうか。やっぱり今のバンドではRAPTUREが彼らに一番近いスタンスだと思いますね。