BEN HARPER/BOTH SIDES OF THE GUN

Both Sides of the Gun (Dig)
ベン・ハーパーの新作二枚組。簡単に分けるとアコースティックでメロディを重視したDISC1と、色々な楽器を使ってロックを追究したDISC2に分かれてます。どちらも30分ほどにまとめられてて、それぞれの楽曲も短いんで、けっこうさらっと聴けます。DISC1は彼の声が大きくフィーチャーされてて、胸に沁みますね。個人的ベストは1曲目の「Morning Yearning」、「Reason To Mourn」、「Cryin' Won't Help You Now」あたり。どの曲もいいんですけど。すごく崇高な印象ですね。
DISC2の方もなかなかいいです。ロックって書きましたけど、「Ground On Down」とか「Temporary Remedy」のようなグルーヴィーなロックは今回は収録されてなくて、どちらかと言えばリズム重視の曲とか、60年代のテイストを感じる曲が続きます。「Get It Like You Like It」なんかストーンズの『ならず者』あたりに入ってても違和感が無いほどのロックンロールです。こちらのベストはいきなりのシャウトが新鮮な1曲目「Better Way」、ファンキーな「Black Rain」、コーラスが渋い「Gather 'Round The Stone」、前述の「Get It Like You Like It」あたりですかね。こちらのDISCの方が今は気に入ってます。
ただ、正直に言うと個人的には前作の方が好きなんですよね。DISC1もいいんですけど、「Amen Omen」とか「Diamonds On The Inside」のように心に残る曲があるかって言ったら無いし、前作の方がバラエティがあって面白いと思うんですよね。まあこの作品も間違いなくいい作品だし、いい曲は詰まってるし、前作が好きすぎるんでそう思うのかもしれませんけど。もうちょっとこのアルバムも聴き込めば、もっと愛着が出てくるんですかね。それを期待します。