半落ち

　先日の日本アカデミー賞に感化されて、これまでの作品賞でも見てみようかなってことで。けっこう見てない作品が多いもんですね。これは2005年に作品賞を獲った映画で、それなりに面白いんだろうなーと思ってたんですけど、正直、期待外れでしたね。
　登場人物が多すぎて、それぞれに細かい状況の説明があったりして、全然感情移入できませんでした。弁護士の子どもがテレビを見てるシーンで「パパは悪いことできないよの」なんてセリフ言われても全然どうでもいいし、新聞記者が上司と不倫してるという設定も正直いらないと思うし、最後に「いい記事書けるようになったな」なんて言われてもほんとにどうでもいいし、そのあたりの無意味な描写が多すぎですよ。そんなもん描くより、もっと、どうして妻を殺さなくちゃいけなかったのかとか、2日間の行動を黙秘し続けた理由とか、肝心の部分が説明不足で、なんか残念な映画でした。こんなもんにアカデミー賞獲らしたらダメですよ。上の「チェンジリング」と比べると、月とスッポンどころか、月とウンコくらいの差がある印象です。